2008年11月18日火曜日

映画「七夜待」

前作でカンヌグランプリを獲った河瀨直美の新作についての覚書:

・確かにハセキョーはキレイだ。でも、ごっついスーツケースとノースリーブは余りに非常識だし、不案内な土地のタクシーでは普通寝ない。

・タイ人にとっての出家の意味とは?因みに、タイ人に確認したところでは、非常に名誉あることなんだそうな。

・全体を通して、日本人の身勝手さ、西洋人に対する盲目的な憧れ、アジアに対する蔑みみたいなものを感じて気分が悪い。自分にもコンプレックスがあるからその裏返しとも言えるが。困っているときに、現地の人は信用せず、不意に出てきた西洋人(また、フランス人ってところが・・・)に安心感を覚え、心惹かれるところとか。

・古式マッサージ・仏教に対する描写、説明がちょっと少なくわかりづらい。

・同監督の前作と比べると、わかりづらい作品。登場人物の「トイ」に自身を重ねているのでは?という意見を知り合いから聞いて、なるほど、と思ったが、そこまで調べて映画を見る奴はいない。

・同じくタイを舞台にしている最近の映画で、全然ジャンルは違うけど、映画としての面白さという意味では、阪本順治監督の「闇の・・・」の方が個人的には上だと思う。

・タイの農村における自然の美しさや、ホスピタリティみたいなものは感じられる。

これがヒットしたら僕の感覚は完全に一般とズレているということなのだろう。

0 件のコメント: