「英国でベストセラー! 雲を眺めるのが好きになる本」というオビに惹かれて購入。
ネタ的に興味深いのは、積乱雲に巻き込まれて生還を果たした男の話や、鯖雲にふさわしいサバを探しにフィッシュマーケットに行くくだり。若きフランキー・ライモンに、なぜ雨が上から降るかを教える話も良い。
気象学的にも、温低が通過する際の雲の推移とか、飛行機雲が地球の温暖化に及ぼす影響など、興味深い話が揃う。
筆者はイギリス人のデザイナー・編集者で、「雲を愛でる会」を設立している時点で怪しい。個人的には、近年でも稀にみる面白い一冊だと思う。繰り返し読み易いのも嬉しい。
追記) 因みにこの本、原題は「The Cloudspotter's Guide」というのだが、同じ筆者が「The Wavewatcher's Companion」なる本を出したらしい。「雲」の次は「波」か・・・気になる。