2011年10月7日金曜日

書籍「福島 原発と人びと / 広河隆一」(岩波新書)

雑誌「DAYS JAPAN」編集長のジャーナリスト広河隆一による一冊。

個人的には、映画「NAKBA」に続いて2作目の広河作品。映画より格段に情報量が多い分、ジャーナリストとしての立場がより明確に現れているように感じる。

数々の興味深いテーマがあるが、中でも興味深いのは、

・作業員の見た実態
・御用学者による「安全キャンペーン」
・事故の隠蔽とそれを可能にしたメディア
・現地の雰囲気
・チェルノブイリとの比較

 といった項目だろうか。何の検証もなしに、東電発表、政府発表のデータを垂れ流したメディア・・・という指摘は、本当に耳が痛い。

そして、「放射線の影響は、笑っている人には来ません。クヨクヨしている人に来ます」という発言には、笑いを通り越して、背筋が冷たくなる。

少しでも多くの人に読んで欲しい一冊。

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